「台北北門郵便局」北門の歴史建造物のひとつ
2019/10/09
台北の北門駅近辺は、最近ではMRT桃園線台北駅が開通したり北門近くの高架が撤去され道路が整備されたり等で非常に綺麗になっています。新しさも感じます。そのような街の雰囲気の中で、ある一角に違和感のある建物があります。台北城北門と台北北門郵便局です。この一角が、昔の雰囲気のようで、新旧を味わうことができます。今回は、台北北門郵便局を紹介したいと思います。
施設名:台北北門郵便局
住所:台北市中正区忠孝西路一段
開館時間:9:00-17:00
(月曜日休み)
竣工:1930年
設計者:栗山俊一
彼は日本統治時代の1919年(大正8)-1931年(昭和6)、台湾総督府で営繕科技師を務め、他に台北放送局(現・二二八紀念館)を設計している。
台北市三級古跡
台北郵便局の歴史は?
前身は、清の台湾巡撫であった劉銘伝氏が創設した郵政総局になります。日本統治時代に台湾で初めて建てられた郵便局でもあり、100年近い歴史をもつ建築物として台北市三級古跡に指定されています。1898年に建設。当初は日本式木造2階建ての建造物でしたが、火事で焼失しました。その後1930年に改築され、折衷主義の鉄筋コンクリートのビルとなりました。(現在の姿です)
現在、北門郵便局の二階は、郵政博物館の台北北門分館となっています。
地図:
縦貫公路と塔城街交差点からの撮影ですが、旧台北郵便局の手前に北門があります。
建物の全体像が見える位置まで近づいてみましょう。今は、台北郵局の看板が入り口にあります。
以下の写真は日本統治時代の写真ですが、現在の建物とは少し違いますね。(写真はWikipediaより参照)
日本統治時代の建物との違いは、入口のところにあったアーチ状の入り口の有無です。これは、車両の出入りをしやすくするため1970年ごろにアーチは取り壊されましたが、2019年末には復元されるようです。フォーカス台湾の記事は以下から
http://japan.cna.com.tw/search/201901160005.aspx?q=%E5%8F%B0%E5%8C%97%E9%83%B5%E4%BE%BF%E5%B1%80
博愛路方面の建物。建物の形状はV字型になっています。
建物の前には、中文と英語での説明書きがありました。
中に入ってみましょう。2階まで吹き抜けの形になっており、天井が非常に高くなっています。白い壁が非常に印象的です。
こちらは、1階から2階を撮影した写真です。
今後、さらに原型に近い形で、修復される予定です。北門付近は清代や日本統治時代の古跡が多く残っています。ぜひ北門付近に行った際には、見てください。
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